種子島に伝わった鉄炮の製法を橘屋又三郎などが堺に伝えてから、堺は日本一の鉄炮の生産地になりました。井上関右衛門衛住宅は、全国で唯一のこる江戸時代の鉄炮鍛冶の作業場兼住居として堺市の有形文化財に指定され、「鉄炮鍛冶屋敷」として公開します。
井上関右衛門家住宅が立地する環濠北部エリアは、鉄炮鍛冶やその関連職人が集住し、分業により日本でも有数の鉄炮生産をおこなっていました。
近年、屋敷内からは二万点を超える古文書など江戸時代の鉄炮生産に関する歴史資料が発見されました。堺市では、これらの資料や「本物のものづくり空間」である貴重な建物を広く公開するため、令和2年から文化財建造物として保存修理工事を進め、令和6年3月から「鉄炮鍛冶屋敷(町家歴史館 井上関衛門家住宅)」として公開します。