1367年(貞治6)に室町幕府管領の細川頼之が宗鏡禅師を招いて建立した臨済禅の寺院。勧請開山は夢窓国師、本尊は地蔵菩薩である。一休禅師が幼少時を過ごした寺でもある。境内が広く竹林で覆われていることから竹の寺とも称される。本堂には、地蔵菩薩の他に、夢窓国師、宗鏡禅師、頼之公の木像が安置されている。本堂北の方丈には平庭式枯山水庭園があり、羅漢に見立てられた十六個の自然石が配されている。竹林以外は、境内一円鮮やかな苔に覆われている。楓が多いため、春は新緑、秋は紅葉が美しい。折々に、侘助椿や山茶花などが彩りを添える。本堂南には宗鏡禅師、頼之公の墓所がある。また、細川護熙元首相筆の襖絵である瀟湘八景図も見どころである。境内一円は京都市の文化財環境保全地区に指定されている。なお、土曜日の夕方には寺ピアノがあり、プロ・アマを問わず誰でも方丈でピアノ演奏を奉納できる。