JR近江高島駅の南約2kmにある神社。湖中に朱塗りの大鳥居があり、国道161号線をはさんで社殿が立つ。「白鬚さん」「明神さん」の名で広く親しまれ、また、「近江の厳島(いつくしま)」とも呼ばれています。
社名のとおり、延命長寿・長生きの神様として知られ、また、縁結び・子授け・開運招福・学業成就・交通女全・航海安全など、人の営みごと、業ごとすべての導きの神でもあります。祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)。
創建は約2000年前、近江最古といわれる歴史を誇り、現在の社殿は豊臣秀吉の遺命によって、その子秀頼が片桐且元(かたぎりかつもと)を奉行として造営したものです。本殿は正方形の明解な平面で、明治時代の拝殿再建の際、本殿に接続させたために現在のような複雑な屋根形式になっています。
水平線に浮かぶ沖島を背景に、湖中の鳥居を通して漁船が行きかう風景が美しいです。また、9月5、6日の例大祭には、京都・大阪を始め全国から多くの参拝者があります。また境内には、明星派の歌人である与謝野鉄幹・晶子夫婦が神社を訪れた時に詠んだ歌を刻んだ歌碑があります。
〈重文〉本殿