古くから播磨富士の名で知られている笠形山は、海抜939メートルの雄大で秀麗な姿を横たえた山頂のながめはすばらしく、北は但馬・丹波の連山を、南は瀬戸内海を一望に遠くは四国、和歌山の一端をみることができる。山麓には、笠形神社並びに笠形寺があり、1400年前、法道仙人が創建したと伝えられている。現在も建物の一部が残存し、本尊聖観音像、五百羅漢など貴重な文化財が内蔵されている。また、境内には数百年を経た杉や檜が生い茂り、かって国宝姫路城の心柱は、この笠形神社境内から供出されたものである。また珍しい植物や昆虫類も豊富でコヤスノキの北限地、世界的珍種セッピコテンナンショウが分布する。夏にはヒメキマダラヒカゲが飛びかい相当高地に来た錯覚を起こさせる。行修験者の苦行の跡と見られる洞窟、奇岩があり四季の変化に富んで自然を心ゆくまで楽しめます。